解体・地中物の費用|予算に入れることと金額が確定することの違い

解体・地中物の費用。予算に入れることと金額が確定することの違い。

建て替えの検討を進める中で、私は事業計画書に解体費の予算が入っていることを確認していました。ところが、解体前の準備を具体的に進めると、浄化槽の清掃や本体撤去、地中から出てくるものなど、同じ「解体に関係する費用」でも確定の段階が違うことが分かってきました。

ここで私が分けて考えるようになったのは、予算に入っていることと、工事範囲や最終金額が確定していることは別だという点です。

この記事では、私が受け取った事業計画書と、その後に建設会社へ確認した内容をもとに、「含む」「予算」「概算」「別途」「範囲未確認」「最終未確定」を分けて整理します。追加費用が実際に発生した、あるいは予算が不足したという記事ではありません。

目次

事業計画書に解体費の予算があっても、確定見積とは限らない

私が検討中に受け取った事業計画書の一つには、既存建物の解体に関する費用が、建物本体の工事費とは別の項目として入っていました。

その欄には「予算」という注記があり、解体工事だけでなく、ガラの撤去・処分や杭に関する費用を想定した文言もありました。また、資料全体にも、記載されている数値はその時点の設定条件によるシミュレーション・概算で、将来変動する場合があるという注意書きがあります。

このため、私は今、この数字を「解体関係にこれくらいの予算を見ている」とは読みますが、この金額で解体に関するすべての作業が確定したとは読みません。

同じ書類の中でも、「建設工事費に含む」と書かれている項目と、「予算」「概算」とされている項目がありました。数字を比べるときは、金額だけでなく、この表現の違いも見る必要があると感じました。

浄化槽で、「清掃費」と「本体の撤去費」は別だと分かった

その違いが分かりやすかったのが、既存建物にある浄化槽でした。

解体前に必要な清掃については、清掃を行う事業者へ確認し、別途見積を取りました。これは、浄化槽の中を清掃する作業の費用です。

一方、浄化槽本体を地中から撤去する工事について建設会社へ確認すると、現在の解体見積には含めておらず、掘削して規模や状況を確認した後に別途扱う、という説明でした。

つまり、「浄化槽に関係する費用」と一括りにすると、何が決まっていて何がまだ決まっていないのか分かりません。私の場合は、清掃の費用は見積を取った一方、本体撤去の最終金額は未確定という状態です。

ここで大切なのは、「別途扱いだから追加費用が必ず発生した」と書かないことです。現時点で分かっているのは、見積の範囲に含まれていないことと、金額を確定するには後の確認が必要だということです。

私なら、費用を6つの状態に分けて読む

今の私なら、見積や事業計画書に金額があったとき、次のように分けて読みます。

スクロールできます
表示・状態私の読み方まだ分からないこと次に確認すること
工事費に含むその資料では工事費の範囲に入れている施工範囲や数量、契約後の変更条件どこまでを含むか契約書・見積で確認
予算計画上、費用を見込んでいるその金額で収まるか、対象範囲が全部入っているか何のための予算か、最終見積はいつ出るか
概算現時点の前提で置いた目安数量・単価・条件が確定した後の金額何が変わると金額が動くか
別途今の見積とは分けて扱う発生の有無・金額・支払時期誰が見積を出し、いつ承認するか
範囲未確認含むかどうか自体をまだ確認していない対象・担当・費用負担見積書のどの項目に入るか
最終未確定対象は分かっていても、最終金額は決まっていない数量・現場状況・追加調査後の金額確定する条件と時期

同じ「金額が書いてある」状態でも、意味はかなり違います。私が特に気をつけたいのは、予算や概算を、契約後に動かない確定額として読まないことです。

私の案件では、解体関係の費用をこう整理している

公開用に会社名や具体的な金額を外し、今の確認状況だけを表にすると次のようになります。

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項目今分かっていること金額の状態次の確認
既存建物の解体工事事業計画書に解体関係の予算がある予算。解体全体の最終確定額とは扱わない契約・最終見積で対象範囲を確認
ガラ撤去・杭等解体予算の注記に関連する文言がある数量・最終金額は未確定実際の範囲と精算方法を確認
浄化槽の清掃清掃作業は別に見積を取得清掃の見積として確認済み実施日・作業条件を別途確認
浄化槽本体の撤去現在の解体見積には含めず、掘削後に別途確認と説明を受けた最終未確定規模・撤去範囲・金額を掘削後に確認
その他の地中物・埋設物地中のため、工事前には分からないものがあり得る範囲未確認・最終未確定見つかった場合の報告・見積・承認手順を確認
アスベスト関係解体前の事前調査が必要。含有の有無や除去費は別途確認調査結果によって変わる調査費が見積に入っているか、含有時の扱いを確認

地中物は、「出たらいくら」だけでなく承認の流れも聞く

地中埋設物は、地面を掘って初めて分かるものがあります。実際の解体業者の案内でも、浄化槽や廃材など、着手前に見積が難しい要素は工事開始後に相談する場合があると説明されています。

ただ、私は「出たら追加です」だけではなく、次の流れまで確認しておきたいと思います。

  1. 何が見つかったのか、写真や数量で確認できるか
  2. 撤去が必要か、残せるのか
  3. 費用はどの単価・数量で計算するのか
  4. 追加工事の前に見積を確認できるか
  5. 誰が承認した後に工事を進めるのか

この手順が分かれば、「未確定」を無理にゼロにする必要はありません。未確定のままでも、何が起きたら、誰が、どのように金額を確定するのかが分かれば、次の判断がしやすくなります。

アスベストは、事前調査費が見積に入っているかも確認する

解体費を考えるとき、アスベストも別に確認しておきたい項目です。

厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトでは、建築物等の解体・改修工事では、工事前に石綿の有無を事前調査する必要があると案内しています。発注者向けの案内では、事前調査費用が見積に計上されていることを確認するよう示されています。一定規模以上の建築物解体では、調査結果の報告も必要です。
厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイト「解体・改修工事の発注者のみなさまへ」

これは、私の物件にアスベストがあるという意味ではありません。実際の含有の有無や除去の必要性、費用は調査結果と個別の見積で確認する事項です。

見積を見るときは、金額より先に「確定段階」を書く

今の私なら、解体関係の見積を受け取ったら、金額の横に次のどれかを書きます。

  • 工事費に含む
  • 予算
  • 概算
  • 別途
  • 範囲未確認
  • 最終未確定

そして、「いつ確定するか」「何が分かれば確定するか」「確定前に誰へ確認するか」を一緒に残します。

提案書の数字そのものを比べるときに私が確認している項目は、「土地活用の提案書、どう比べる?私が今確かめたい14項目」にまとめています。

また、「この費用は誰に聞けばよいのか」で迷うときは、「土地活用は誰に相談する?税理士・金融機関・建設会社への質問を目的別に整理」で、相談の目的と確認先を分けています。

私自身、解体費の予算が計画書に入っていれば、それで一つの金額として見てよいと思いがちでした。今は、予算があることを安心材料にしつつも、どこまでがその予算の対象で、何がいつ最終確定するのかを別に確認したいと考えています。

この記事を書いた人

つぐサクのアバター つぐサク 親の土地を継ぐ50代

親の土地や賃貸物件を引き継ぐ立場になり、土地活用・建築・融資・相続・賃貸経営を一つずつ学んでいます。最初は「何が分からないのか分からない」状態でした。専門家ではなく当事者として、一次資料と公式情報を確認し、迷ったことや後から分かったことも含めて記録しています。

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