親の賃貸経営を引き継ぐ準備|資料の所在と確認先を整理する

親の賃貸経営を引き継ぐ準備として、資料の所在と確認先を整理する記事のアイキャッチ

親が所有する賃貸物件には、管理をお願いしている窓口がありました。私はそのことは知っていましたが、誰が入居者を募集し、家賃の入金を確かめ、修理の連絡を受けているのかまでは知りませんでした。

それまで、私自身が管理に関わってこなかったからです。

これから賃貸経営に関わっていくなら、今の管理がどのように動いているのかを知っておきたい。そこで、自分から担当者との面談を申し込みました。契約書などの書類があれば、コピーをいただきたいと事前にお願いし、当日受け取りました。

この記事では、その面談で聞いたことと、実際にもらった書類を振り返ります。そのうえで、親の賃貸経営を引き継ぐ準備として、資料の所在と確認先をどう整理するかを、記入用の表にまとめました。

目次

管理の担当者に会って確かめたかったこと

面談の目的は、三つありました。

  • 担当の責任者と顔を合わせておくこと。
  • 今、どのような管理をしているのか、実態を知ること。
  • 家賃の見直しについて相談できるかを確かめること。

私には、賃貸経営の流れを知りたいという思いがありました。将来の物件で管理を依頼する予定の会社との打合せにも、今の管理について知ったことを役立てたいと考えていました。

今の役割分担を知っておくことが、比べるための材料になると考えていました。まずは、誰がどの仕事を担当しているのか。そこを聞くことから始めました。

募集と集金と建物管理はそれぞれに役割があった

私が受け取った書類は、次の4種類です。

  • 募集に関する契約書
  • 家賃の集金・管理に関する契約書
  • 建物管理に関する契約書
  • 管理費の内訳が分かる書類

面談では、空室になったときの募集に協力する仲介店が関わり、管理窓口でも入居の申込みや審査に関わる、と説明を受けました。家賃については、入金の状況を確認し、精算してオーナーへ送金する流れを聞いています。

入居中の修理は、建物管理を担う会社が連絡を受ける窓口でした。現場を確認し、必要な工事や見積もりを知らせ、オーナーの了承を得て進める、という説明もありました。

「管理をお願いしている」と一言で言っても、募集に関わる人、入金を確かめる人、修理の連絡を受ける人がいます。今回その流れを振り返ると、手元の書類にも、それぞれの確認先を添えておきたいと思います。

このとき私が確かめたのは、管理の役割と仕事の流れです。今なら、契約書のどの部分にその業務が書かれているか、別紙や更新の書類があるかも、併せて聞いておきたいと思います。

家賃については、固定資産税や物価の上昇を意識して、見直しについて相談できるかを尋ねました。面談では、今後の更新に合わせて改定を提案する意向も聞いています。確認できたのは相談の流れまでで、家賃の変更が決まったわけではありません。

もらった書類から次に聞く相手を考える

今回の経験を振り返ると、書類の名前に加えて、その内容を誰に聞くかを残しておきたいと思います。

修理の連絡先を知りたいときと、家賃の入金について確かめたいときでは、聞きたい内容が違います。どちらも管理に関する話ですが、同じ窓口がすべて対応するとは限りません。私の面談でも、その役割を分けて聞いていました。

ここからは、今、同じ準備をするならどう整理するか、という話です。私は「資料名」「保管先」「確認先」「取得状況」「不明点」の五つを、一緒に残したいと考えています。

保管先は、その書類を持っている人や、保存している場所。確認先は、書類の内容や取り寄せ方について尋ねる相手です。親がコピーを持っていて、内容は管理窓口に聞く、という分け方もできます。これは記入の考え方の例です。

書類のコピーを受け取っても、内容に分からないところは残るかもしれません。その場合は「コピーあり・内容は一部未確認」と書いておけば、次に何を聞くかが見えます。

資料の所在と確認先を書き込む一覧

下の表は、これから整理する方のための記入用です。私が取得し終えた資料の一覧ではありません。先ほどの契約書類を実際の経験として挙げたうえで、借入や会計、修繕の記録など、一般的な確認候補も加えています。

この表は、全部の欄を埋めることが目的ではありません。次に何を、誰に聞くかを決めるためのものです。私なら、まず気になる書類を一つ選ぶところから始めます。

スクロールできます
資料名どこにある?
(保存先)
誰に聞く?
(確認先)
今どうなっている?分からないこと・次に聞くこと
管理・募集・集金の契約書、別紙・内訳書□□ 親・保管者 
□ 管理窓口
□更新・変更の書類はあるか
入居者との賃貸借契約書・更新書類□□ 親・保管者 
□ 契約を扱う窓口
□契約の控えはどこにあるか
家賃の送金明細・敷金等の記録□□ 親・会計担当者 □ 集金窓口□対象期間や預り金の記録は分かるか
鍵の預り・受渡しの記録□□ 親・保管者 
□ 管理窓口
□管理状況を誰に聞くか
借入契約書・返済予定表など□□ 親・保管者 
□ 借入先
□対象の借入と時点は分かるか
帳簿・申告書控え・請求書・領収書□□ 親・会計担当者 □ 依頼中の税理士等□誰が保管し、どの年のものがあるか
修繕・点検の記録、写真・保証書□□ 親・保管者 
□ 管理・施工の窓口
□工事内容・保証・未対応箇所は分かるか
登記や固定資産税の資料・図面など□□ 親・家族の保管者□どの土地・建物の資料か

入居者との賃貸借契約と、募集・管理をお願いする契約は別です。敷金のような預り金も家賃と分けて考えると、探す書類を整理しやすくなります。

国土交通省の標準的な管理受託契約書でも、業務・報酬・家賃や敷金の引渡し・報告が分けて記載されています。私の契約内容とは別に、書類を探す手掛かりとして参考にできます。
国土交通省「賃貸住宅標準管理受託契約書」

国税庁は帳簿や請求書・領収書等の保存を案内しています。私なら、申告書の控えと併せて、もとになる書類を誰が持っているかも確認します。
国税庁「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について」

見つからないときも確認できたところまで残す

私なら、見つからない書類は「所在未確認」と残し、親や関係する窓口に尋ねます。手元にあるものも、いつの書類か、変更がないかは別に確かめたいと思います。

コピーを頼む際には、本人確認や同意、委任状など、どのような手続が必要かも窓口に確認します。

記入した表を共有するのは、必要な相手と範囲に絞ります。口座番号、入居者の個人情報、鍵の番号や具体的な保管場所は、この一覧には書き込まない形にしておきます。

次に何を誰に聞くかが分かるところまで

私の確認は、管理をお願いしている相手に会い、今どのように動いているのかを聞くところから始まりました。事前にコピーをお願いしておいたことで、役割を聞いたうえで、関係する書類を手元に残すことができました。

親の賃貸経営を引き継ぐ準備というと、確かめたいことはたくさんあります。今の私なら、まず管理に関する書類を一つ選び、内容が分からないところと、それを聞く相手を一緒に書いておきます。

資料や役割を整理したあと、提案書の数字を比べるときに私が確かめたいことは、「土地活用の提案書、どう比べる?私が今確かめたい14項目」にまとめています。利回りの名前だけでなく、計算式や費用に含まれる範囲を見る、という話です。

誰が何を担当しているかを聞いた先には、どこまで任せているのか、どの段階で自分の判断が必要なのか、という問いもあります。資料の所在を知り、確認先を知る。その先の話を、自分でも聞けるようにしておきたいと思っています。

この記事を書いた人

つぐサクのアバター つぐサク 親の土地を継ぐ50代

親の土地や賃貸物件を引き継ぐ立場になり、土地活用・建築・融資・相続・賃貸経営を一つずつ学んでいます。最初は「何が分からないのか分からない」状態でした。専門家ではなく当事者として、一次資料と公式情報を確認し、迷ったことや後から分かったことも含めて記録しています。

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